物体が力の作用を受けて空間内を運動するとき、直交座標系で物体の位置を表す座標値を( x(t) , y(t) , z(t) )とすれば、原点から物体の位置へ向けた矢印は向きと大きさを持つベクトル量であるため、特に位置ベクトルとよばれます。
そして、位置ベクトルをr(t)とすると
と表示でき、また、時刻t1、t2の位置ベクトルの終点同士を、時刻t1のベクトルから時刻t2のベクトルに向けて接続した量も向きと大きさを持ち、変位ベクトルとよばれ、Δr(t)と表示することにすれば
となります(図4-1-5)。
図4-1-5. 位置ベクトルと変位ベクトル